FP法:前提編

見積もり手法としてのFP法について講義を受けたので、メモその1。

普段どうやって見積もりをしている?

  • 過去の経験
  • 仕事を細分化・ブレークダウンする
  • グループに分けて見積もる
  • 推定する

計測できないものは見積もれない!

人間は数字に動かされる。

よくある手法

帽子(Hat)メソッド>適当なやりかた 科学的ではない

楽観主義や偏向

誰しも楽観的に考える(『人月の神話』より)

=みんな過小に見積もる>工数オーバー

なぜ見積もりが正しくならないか

  • 要件が不明確
  • 見積もり基準がない
  • 見積もり経験がない
  • 科学的・標準的な見積もり手法の知識がない
  • 時間がない
  • 出来レース(ケツが決まっている)
  • レビューが不適切

よくある問題

  • 品質で妥協
  • 顧客との関係悪化
  • 見積もりが過小
  • 新規案件か、メンテナンスか
  • 顧客不満
  • コスト増大
  • スケジュール超過
  • 要件の見落とし
  • 締め切りが固定
  • コストが固定
  • 工数やコストについて顧客理解を得られず、失注
  • 見積もり超過による利益率低下
  • 労働時間増>士気の低下

じゃあどうするのか

すべてのステークホルダーにとってメリットのある、堅牢な見積もり手法を定義する

  • 顧客メリット:透明性、金銭的な計測可能性
  • 開発者メリット:顧客交渉に有利、利益率改善、品質・生産性改善
  • 管理者メリット:プロジェクトをよりよくコントロールできる
  • 対象:あらゆる種類のプロジェクト管理、広範なプラットフォーム・アーキテクチャ

計測単位

コストではなく規模ではかる。しかしステップ数や画面数、人月などでは不十分。


労力・工数ではなく、規模に注目する。

  • 規模とは:技術を元に計測した工数
  • 規模=工数ではない!

機能的な規模とは

ユーザの機能要件を量的に計測する

  • ユーザが求める機能が何か、を計測する(実現手法を問うているのではない)
  • 技術的要件や設計とは独立
  • 類例:家の面積

なぜ規模ではかるのか?

答え:パフォーマンス指標は規模から導かれるから。

  • 生産性=規模/工数
  • 進捗率=規模/期間
  • 障害密度=障害数/規模

典型的な見積もり

RFP>規模>工数>期間・スケジュール>コスト

他のモデル:COCOMO-2、UCPなど

そのほか

言語によって生産性は異なる

  • C:11FP/月
  • VB:21FP/月

IFPUG(国際ファンクションポイントユーザ会)の掲示板が非常に参考になる。

http://www.ifpug.org/discus/messages/1779/1779.html?1223293206